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とある理由で数年勤めた高校を辞め、東南アジアの小国セライビアにやってきた圭吾(玉山鉄二)は、知り合いの譲原(中村俊介)を訊ね、彼がこの地で設立した孤児院をしばらく手伝いながら過ごしていた。
ある日、孤児院の運営資金を元手にパイナップル農園の共同経営話を持ちかけられた譲原は、子供達のこれからの生活がより豊かになるならと全財産を出資したが、まもなくそれが詐欺行為であったことが発覚する。圭吾は譲原を騙したジョイという男から金を奪い返すべく立ち向かうが、逆に取り押さえられ、その上、何故か圭吾がジョイを誘拐拉致しようとしていたという、まったく身に覚えのない容疑までかけられてしまうのだった。この国の警察をはじめたとした公的機関は全て「金」で動く腐敗した組織だったのだ。ささいな街中のトラブルも、より多い賄賂を警官に手渡した方が放免される有様。司法も同じだった。「刑を軽くしてやるから、言う通りの証言をしろ」という嘘を強要され、それを拒否した圭吾に懲役10年という重い刑が課せられた。
一方、不当な土地買収でリゾート開発を進めるファンド会社の実態を暴くために、同国で取材を続けていたジャーナリストの西山亜希(鶴田真由)も、この日本人が起こした事件の記事を目にして、彼らに関わり始める。
“脱獄”を主軸に展開されるサスペンスだが、それだけではなく、リゾート開発問題や譲原殺し(←彼は1話の最後で首を吊り死んでしまう。自殺に見せかけているが、そうではないようだ)も絡めた大きな暗闇がうごめいているのがなんとも不気味だ。また法や正義を守るべく存在しているはずの警察機構が信じられないという絶望感がひしひしと伝わってくる設定だ。日本の公的機関においても、最近は信じられないような不正や犯罪、越権行為が連日の記事をにぎわせているが、それでもまだ正常な範疇だと思えてくる。物語は一応フィクションだが、ベースは実話をもとにしているそうだ。こんな実態が現実にあるのだと思うと言い知れぬリアルな恐怖が走る。
出演は主人公・井沢圭吾に玉山鉄二、圭吾の先輩で元ホスト譲原(中村俊介)、また別の罪で圭吾と一緒に投獄されるポンが大森南朋、現地の日本人長期滞在者・和田に石黒賢、ほか、小日向文世、松重豊、佐田真由美、池田成志、田中要次、草刈麻有など。
昨日、日曜は午前中から1週間溜まりまくった各曜日のドラマを見続け、さらに夜8時の篤姫、9時のSCANDAL…と、いい加減に集中力が途切れかけていたが、スピーディーな展開にそんな状態であることも忘れて見入ってしまった。秋ドラマは比較的充実した作品が多く楽しんでいるが、さらにそれがもうひとつ増えた。嬉しい限り。(むさし)
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